シカゴギャング
Chicago Gang
進化する摩天楼、大都市シカゴを独裁する一大ギャング。
禁酒法時代(20s)、アル・カポネの栄華と没落(30s前半)を経て組織は成熟し、シカゴに深く根を張っている。

memo
風の街シカゴは、もはや犯罪の街である。
禁酒法時代の幕開けと共にこの街はその狂騒ぶりによって世界の目を集めました。
ギャングが闊歩し、警察と司法は腐り切り、市民は毎夜犯罪者の足音と共に眠ります。
街には若きブルックリンの青年が移り住み、伝説の帝国を作り上げようとしています。
このページではシカゴで活動した「ギャング」と呼ばれる彼らについて紹介しています。
このページは常に更新されており、そのため当時存在したすべての人物をカバーできている訳ではありません。情報を整理次第、紹介は追加されます。
シカゴ・アウトフィット
Chicago Outfit
主にイタリア系で構成されており、シカゴを征服したギャング組織。
シカゴのサウスサイドに現れ、急速に勢力を拡大する。
帝王アル・カポネをはじめとする大物ギャングを輩出した。

人物紹介

ジム・コロシモ
Jim Colosimo
(1878/2/16~1920/5/11)
カラブリア系
シカゴ・アウトフィット初代ボス
・アウトフィットの創設者。シカゴでは有名な名士であり、優秀な経営能力をもつ。トーリオをシカゴに呼び寄せて部下とし、弟のようにかわいがった。しかし禁酒法ビジネスには警察の逮捕を恐れて反対したためにトーリオと意見がすれ違い、暗殺された。

ジョニー・トーリオ
Johnny Torrio
(1882/1/20~1957/4/26)
イタリア人
シカゴ・アウトフィット2代目ボス
・通称パパ・ジョニー。犯罪ビジネスにおける天才経営者で、カポネに知で稼ぐ方法を伝授した師匠。いつでも穏健派であり、全シカゴギャングの同盟を望んでいたが暗殺未遂に遭った事で限界を知り、ボス引退を決意した。その後はイタリアや全米各地を転々とし、NYマフィアの顧問などを務めていた。

アル・カポネ
Al Capone
(1899/1/17~1947/1/25)
イタリア系アメリカ人
シカゴ・アウトフィット3代目ボス
・アメリカの伝説的ギャング。通称スカーフェイス。ブルックリンで生まれ、イェールに出会った後シカゴに移住。アウトフィットを率いて巨万の富を築き、その権力はシカゴ市長をも凌いだ。禁酒法時代の黄金期を象徴したが、最後は脱税で起訴され収監された。何重もの理性で覆い隠した凶暴性を秘めている。

フランク・ニッティ
Frank Nitti
(1888/1/27~1943/3/19)
イタリア人
シカゴ・アウトフィット4代目ボス
・カポネのいとこであり副官。「ジ・エンフォーサー(執行人)」というあだ名があるが、本人は全く荒事には手を出さず裏方に徹した。カポネ収監後にボスの座を引き継ぐが、アウトフィットに警察の脱税捜査の手が及んでしまう。極度の閉所恐怖症であったために刑務所への収監を拒絶し、逮捕前に拳銃自殺した。

ポール・リッカ
Paul Ricca
(1897/11/14~1972/10/11)
ナポリ系
シカゴ・アウトフィット5代目ボス
・冷静沈着な紳士。イタリアで殺し屋などを務めた後アメリカに渡り、レストランで一時働いていたためウェイターというあだ名がある。ニッティ自殺後にボスの座を引き継ぐが、警察による捜査が迫るにつれ早々にボスの座を降りる。しかしアッカルドと共に死ぬまでアウトフィットの黒幕であり続けた。

ジェイク・グージック
Jake Guzik
(1886/3/20~1956/2/21)
ユダヤ系ロシア(ポーランド?)人
シカゴ・アウトフィット 会計係
・アウトフィットの優秀な帳簿係。自分はギャングではないと言い続けていたが、トーリオの時代から長く忠実に仕え、脱税や買収など財政の面において能力を発揮。カポネにも気に入られ、グージックに手を出した敵はカポネに殺された。いつも服装や衛生に特に気を使うという意識が無く、だらしない格好だったという。

ジャック・マクガーン
Jack McGurn
(1902/7/2~1936/2/15)
シチリア系
シカゴ・アウトフィット 護衛
・カポネのボディーガード。マシンガンで撃たれても死なない男として「マシンガン」とも呼ばれる。暴力的で、金髪美女に目がない。カポネのお気に入りの護衛で、「聖バレンタインデーの虐殺」を主導しノースサイドを壊滅させるが、それがカポネの逮捕にも繋がったために最後は没落し、何者かに暗殺された。

フランク・リオ
Frank Rio
(1895/6/30~1935/2/23)
イタリア人
シカゴ・アウトフィット 護衛
・カポネのボディーガード。元強盗。常にカポネのそばにおり、仕事やパーティだけでなく刑務所の中までボスについて行ったことがある。護衛としては優秀であり、二人でカフェにいるところをノースサイドギャングに襲撃された際にはカポネを押し倒し、身を挺してボスを銃弾から守った。

ラルフ・カポネ
Ralph Capone
(1894/1/12~1974/11/22)
イタリア人
シカゴ・アウトフィット 構成員
・カポネ家の次男。過去に飲料の瓶詰め事業などを経営していたためボトルズというあだ名がある。弟がシカゴに移住したのを追ってアウトフィットに参加し、バーの経営などにも携わる。弟アルのように組織のリーダーになることはなかったが、アルが刑務所に送られた際はその妻子を保護し、アルの死後も支援を続けた。

フランク・カポネ
Frank Capone
(1895/7/16~1924/4/1)
イタリア人
シカゴ・アウトフィット 構成員
・カポネ家の三男。他の兄弟と比べて温厚な物腰。シカゴに移り住んだのちに兄弟と共に富を築く。しかしシカゴの隣町シセロの選挙に弟アルが介入しようとしたのに協力した際に警官によって撃たれ、若くして命を落とした。兄弟は盛大な葬式をあげ、アルは黙祷の為シカゴ中の酒場や賭博場を2時間閉鎖したとされる。

チャールズ・フィシェッティ
Charles Fischetti
(1901/3/24~1951/4/11)
イタリア系アメリカ人
シカゴ・アウトフィット 構成員
・三兄弟の長男でカポネのいとこ。ブルックリンに暮らしていた少年期からカポネと関わりがあり、シカゴに移住した後もボディーガードや運転手として働く。その後順調にアウトフィット内で出世し、カポネ引退後も全米のマフィアとビジネスを展開。

ロッコ・フィシェッティ
Rocco Fischetti
(1903/3/24~1964/7/5)
イタリア系アメリカ人
シカゴ・アウトフィット 構成員
・三兄弟の次男。兄チャールズや弟ジョセフと共にアウトフィットに参加し、ビジネスに専念する。幅広く人脈を作ることに成功し、有名歌手からニューヨークの大物マフィアまで数多くの友人がいた。ハバナでマフィアの会合が行われた際にもアッカルドに側近として同行している。

ルイス・カンパーニャ
Louis Campagna
(1900/3/31~1955/5/31)
イタリア系アメリカ人
シカゴ・アウトフィット 護衛
・カポネのボディーガード。ブルックリンで生まれ育ったためリトル・ニューヨークというあだ名がある。カポネとはブルックリン時代からの知り合い。残酷で予測不可能な強請屋でもあり、アイエロが警察に逮捕された際に自身も拘置所に入って脅しをかけ、シカゴから追放したこともある。長らく労働組合強請に関わる。

トニー・アッカルド
Tony Accardo
(1906/4/28~1992/5/22)
イタリア系アメリカ人
シカゴ・アウトフィット6代目ボス
・通称ジョー・ザ・バッター、ビッグ・ツナ。戦闘員としてアウトフィットに所属したが、ボスに上り詰めてからはリッカと共にカポネ後のアウトフィットの拡大に多大な影響を及ぼした。頭の回転が速く知略にも長けたため生涯で一度も収監された事が無い。若手の頃は敵をバットで殴り倒しカポネに気に入られていた。

サム・ジアンカーナ
Sam Giancana
(1908/6/15~1975/6/19)
イタリア系アメリカ人
シカゴ・アウトフィット7代目ボス
・通称ムーニー、モモ。「金儲けの天才」と呼ばれるほどの経営者としての能力があったが、豪華絢爛な生活を好んでいたためボスに就任してからも悪目立ちした。さらに政府と多くのつながりを持ち、それによって危険分子と見なされ始めていた。ある日何者かに口を撃ちぬかれ殺害されるがその死の背景には謎が多い。

アル・カポネの宿敵たち
Al Capone's Enemies
シカゴで頭角を現した若きボスが帝王に成る前、彼に挑み、無残にも散っていったギャングたち。それぞれが夢や欲望、激情を鉛玉に込め、帝王の卵に銃口を向ける。
ノースサイドギャング
NorthSide Gang

ダイオン・オバニオン
Dion O'Banion
(1892/7/8~1924/11/10)
アイルランド系アメリカ人
ノースサイドギャング初代ボス
・愛称ディーニー。天使と悪魔を心に秘めるカリスマギャング。強欲、狂暴、発作的で行動に脈絡がないが、実行力と統率力には秀でている。普段は花屋を経営する心優しきフローリストでもある。そのあまりの強欲に耐えかねたトーリオの刺客により花屋で暗殺されるが、その死は長いギャング抗争の火種となった。

アール・J・ ワイス
Earl J Weiss
(1898/1/25~1926/10/11)
ポーランド人
ノースサイドギャング2代目ボス
・あだ名はハイミー。帝王カポネが唯一恐れた男。オバニオンの優秀な副官だったがボスの暗殺により復讐鬼に変貌し、過激な抗争を主導。しかし組織のボスとして和平の場を設ける冷静さも併せ持つ。最終的にカポネとの交渉は決裂し、オバニオンの花屋の前で暗殺される。癌を患っており、常に頭痛に悩まされていた。

ヴィンセント・ドルッチ
Vincent Drucci
(1898/1/1~1927/4/4)
イタリア系アメリカ人
ノースサイドギャング共同ボス
・ノースサイドの参謀。酒を飲むと突飛な作戦を思いつくためザ・スキーマー(策士)というあだ名をつけられた。オバニオンを慕い組織の戦闘員として活動。暴力的でいたずら好きな性格だが、ワイスの死後は和平協定をとりもつ冷静さを見せた。警官により射殺された唯一の大物ギャング。

ジョージ・モラン
George Moran
(1893/8/21~1957/2/25)
フランス系アメリカ人
ノースサイドギャング3代目ボス
・ノースサイド最後の生き残り。頭のネジが外れているという意味でバグズというあだ名がある。仲間が次々と殺害された後にも継続してカポネと対立。長引く抗争を耐え忍ぶも「聖バレンタインデーの虐殺」で重要な部下のほとんどを殺害され、敗北した。シカゴを出て強盗などをしながら各地を転々とした後、獄中死。

ピータ ー・グーゼンバーグ
Peter Gusenberg
(1888/9/22~1929/2/14)
ドイツ系アメリカ人
ノースサイドギャング 殺し屋
・ノースサイドの殺し屋兄弟の兄。1926年に刑務所から釈放されてから、ノースサイドの戦闘員として頻繁に前線に立つ。特にホーソーン・イン襲撃、マクガーン襲撃、ロンバルド殺害など大きな抗争事件のほとんどに関わりがある。しかし「聖バレンタインデーの虐殺」にて背後から銃弾を受け、即死した。

フランク・グーゼンバーグ
Frank Gusenberg
(1893/10/11~1929/2/14)
ドイツ系アメリカ人
ノースサイドギャング 殺し屋
・ノースサイドの殺し屋兄弟の弟。兄ピーターとともにノースサイドギャングに所属し、オバニオンやワイス、モランらの下で働く。抗争ではトミーガンを使い大胆に戦闘に参加。しかし「聖バレンタインデーの虐殺」で兄と共に銃撃を受け、唯一即死を免れながらも沈黙の掟を固く守り犯人を明かすことなく息を引き取る。
ブルックリンギャング
Gang of Brooklyn

フランキー・イェール
Frankie Yale
(1893/1/22~1928/7/1)
カラブリア系
ブルックリンギャング(ブラックハンド)ボス
・ブルックリンを統べる「闇の王子」。若きカポネを引き立て、暴力で稼ぐ方法を教え込んだ師匠。敏腕の殺し屋でもあり、度々カポネに手を貸していた。しかし密造酒業の利権をめぐりカポネと対立してしまう。カポネの刺客とのカーチェイスの末、頭を撃たれ殺された。暗殺の際、カポネに贈られたダイヤモンドのバックルを身に着けていたという。
アイエロ一派

ジョー・アイエロ
Joe Aiello
(1890/9/20~1930/10/23)
シチリア系
・カポネに狂気の執念を抱き、何度も暗殺を画策したギャング。シカゴのシチリア系共同体「ユニオーネ・シシリアーナ」会長の座を夢見ていたが、カポネに介入されて地位を逃して以来恨みを持つ。モランやイェールと同盟を結び、各地を転々としながらカポネ暗殺の機会を狙うが試みは全て破壊された。シカゴに舞戻った折に刺客に銃殺される。

トニー・ロンバルド
Tony Lombardo
(1891/11/23~1928/9/7)
シチリア系
・アイエロの元同僚でカポネの顧問。カポネがノースサイドと抗争していた際には調停役を務めたこともある。「ユニオーネ・シシリアーナ」会長に就任したことでアイエロと決別。アイエロに会長辞任を迫られるが拒否し、その結果路上で銃殺される。その死はイェール暗殺の報復でもあり、「聖バレンタインデーの虐殺」のきっかけの一つともなった。

シカゴを
賑わす者たち
Other Gangs in Chicago
帝王とその宿敵たちの間を伺う男たちがいる。
彼らは皆それぞれがブートレガーであり、時代が生んだ成功者であり、アウトローである。シカゴのウェストサイドとサウスサイドに所狭しと詰め込まれた彼らは、確かにシカゴを変容させる力を秘めていた。
サウスサイド-SouthSide

エドワード・"スパイク"・
オドンネル
Edward "Spike" O'Donnel
(1889/11/29~1962/8/26)
アイルランド系
サウスサイド・オドンネルズ ボス
・シカゴの南に縄張りを持ったギャングの首領。非常に好戦的な性格で、禁酒法が始まってからはトーリオとカポネの事業を妨害するようになり、その暴れようはビール戦争にまで発展。しかし他のサウスサイドギャングと同盟したトーリオに敗北した。

ラルフ・シェルドン
Ralph Sheldon
アイルランド系
シェルドンギャング ボス
・見かけは肺病の痩せた青年だが、アイルランド系クラブを母体とするギャングの首領。縄張りが隣のソルティスと激しく対立。一方、売春宿などを経営するイタリア系を毛嫌いしていたにも関わらずトーリオとカポネとは同盟を結び、後に忠実な傘下となる。

ジョセフ・サルティス
Joseph Saltis
(1894/9/8~1947/8/2)
ハンガリー人
サルティス-マックアーレンギャング ボス
・大柄で青白く不気味な外見だが周囲から軽んじられることが多く、ハンガリー出身にも関わらずポラック(ポーランド人の蔑称)・ジョーというあだ名で呼ばれていた。シェルドンやスパイク・オドンネルと度々対立し、同盟を結んだマックアーレンと共に抗争に参加していたが、1930年ごろには引退。

フランク・マックアーレン
Frank McErlane
(1894~1932/10/8)
ルシン?系アメリカ人
ソルティス-マックアーレンギャング 殺し屋
・史上初めてトミーガンを使ったギャング。サイコパスでアルコール依存症、容易く人を殺す狂人。刑務所行きだった所をトーリオに助けられ、サルティスの下で殺し屋として活動するが過剰な行動が目立ち、派手な銃撃戦を繰り広げた末に一時離反。ノースサイドから譲り受けた新兵器トミーガンを初めて抗争に使用した。
ウェストサイド-WestSide

ジェンナ兄弟
Genna Brothers
(1890/7/12~1925/7/8)
(1895/1/18~1925/6/13)
(1898/2/3~1925/5/26)
シチリア系
・シカゴのウェストサイドにあるリトル・イタリーを縄張りにするギャング。6人兄弟だが、主に四男・紳士のアントニオ、五男・悪魔のマイク、六男・血まみれのアンジェロの3人が中心となってビールを売りさばく。オバニオンと対立し、その暗殺に関わった事でワイスらとの抗争が勃発。傲慢を理由にカポネから見捨てられていた事もあり一家は一瞬にして壊滅した。

ウィリア ム・オドンネル
William O'Donnel
アイルランド系
ウェストサイド・オドンネルズ ボス
・ウェストサイドのアイルランド系ギャング。別名であるクロンダイクとも呼ばれるが、これは禁酒法が始まってから樽に詰め込まれたアルコールを大量に密輸入・販売していたことに由来しているとされる。トーリオ、カポネらと提携はしていたが、サウスサイドの抗争でシカゴが混乱を極めるとひそかに離反を始めるなど、隠し切れない野心があった。

テリー・ドラガン&フランキー・レイク
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(xxxx/x/x~xxxx/x/x)
更新中。。。